「もったいない」を「ありがとう」に変える活動、それがフードバンクです。
まだ食べられるのに、様々な事情から捨てられてしまう食べ物がある一方で、経済的な理由などで十分に食事ができない人々がいます。この食品ロスと貧困という2つの社会課題を結びつけ、解決しようとするのがフードバンク活動です。
フードバンクの仕組み
フードバンクは、主に以下のような仕組みで食品の有効活用を促しています。
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食品の寄贈: 企業(食品メーカー、小売店、農家など)や個人から、まだ安全に食べられるにも関わらず、賞味期限が近い、パッケージに傷がある、規格外といった理由で市場に出回らない食品をご寄贈いただきます。災害備蓄食品の入れ替えで発生する余剰食品も対象となります。
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食品の管理・保管: 寄贈された食品は、フードバンクの倉庫で適切に管理・保管されます。食品衛生には細心の注意を払い、品質が保たれるよう徹底しています。
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食品の提供:NPO、社会福祉協議会、子ども食堂、シェルターなどを通じて、生活困窮者、一人親家庭、高齢者、DV被害者など、食料を必要としている方々に無償で提供されます。単に食料を提供するだけでなく、相談支援などと合わせて行う場合もあります。
なぜフードバンクが必要なのか?
日本における食品ロスは年間約400万トン以上(令和4年データ)にも上ると言われています。これは、国民一人当たり毎日お茶碗一杯分のご飯を捨てている計算になります。その一方で、子どもや高齢者、障がいを持つ方など、経済的な困難を抱え、満足な食事ができない方が少なくありません。フードバンクは、このアンバランスを是正し、食品を無駄にすることなく、本当に必要としている人々に届けるための大切な架け橋となっています。